有料老人ホームの三つの種類とは
老人ホームには様々な種類タイプがありますが、行政処置として行っている養護老人ホームと特別養護老人ホームは、入居する場合には年齢制限や介護状態など入居条件がありますし、比較的低額な料金で入居できる軽費老人ホームというものもありますが、こちらもあくまでも自立した生活が可能な健康状態が入居の条件で、いわゆる元気な人だけでそれが不可能な状態になると退居しなければなりませんので、身体が不自由になったときには、別途老人ホームを探さなくてはならなくなってしまいます。
老人ホームの種類の中では、自分の希望する要件にあった老人ホームを探したいという方のために三つのタイプの有料の老人ホームがあります。
有料老人ホームの中で介護が不要な方で、自立した生活ができる方だけを対象とした老人ホームで、健康型有料老人ホームというのがありますが、健康型有料老人ホームは、介護保険の適用が無く、介護が必要となった場合には退居しなくてはなりません。
有料老人ホームの中で入居の時には介護が必要ではなかった方も、介護が必要な方も対象になるのが、住宅型有料老人ホームというものなのですが、住宅型老人ホームでは介護サービスは行わず、訪問介護や訪問看護の居宅サービスとなりますので、入居している方が外の介護事業者と個人的に契約をしてサービスを受けることになります。
有料老人ホームの中で介護が必要のない方と介護が必要な方が一緒に暮らすタイプが介護付き有料老人ホームというものですが、介護付き有料老人ホームでは介護のサービスを提供してくれる老人ホームですので、介護や日常生活全ての支援を包括的に受けることができるのです。介護付有料老人ホームには、いろいろな方式がありますので、入居する人の希望される環境や介護状況などから選ぶことができます。
老人ホームの種類で新しいタイプとは
老人ホームのこれまでの主な種類には、介護老人福祉施設という「特養」といって特別養護老人ホームというものと、「老健」といって介護老人保健施設というものと、グループホームというものと、有料老人ホームというものがあります。
老人ホームの種類にも高齢化社会といわれてきて高齢者が増加していて、入居を希望する方のニーズも多様化してきているのです。老人ホームへの平均的な入居される年齢が60~65歳ですので、老人ホームでの生活が15年から20年間とい長期の生活になっているのです。ですから老人ホームを選ぶ場合でも出来るだけ自分の好みに合ったタイプで暮らしたいというニーズがあるのは当然のことといえます。
老人ホームが新しいニーズに応えようと、これまでのタイプとは違った新しいタイプの老人ホームが出来てきているのです。
新しい種類の老人ホームで「新型特養ホーム」というもので、これまでの「特別養護老人ホーム」の新しいスタイルで、公的な老人ホームです。これまでの特養ホームの場合は、相部屋が多かったのですが、新型特養ホームは、個室やユニットケア、個別のケアサービスが受けられるようになっていて、月額料金も10万円になります。これまでの特養ホームの月額料金が5万円でしたから倍になっています。
新しい種類の老人ホームで「新型ケアハウス」というもので、これまでのケアハウスは、身の回りのことを自分でできる比較的自立が出来る方が対象でしたので、介護が必要になりますと、退居しなければなりませんでしたが、新型ケアハウスの場合は、介護認定が必要となりますが民間の介護サービス会社と自治体が連携して介護サービスを行ってくれる新しい種類の老人ホームです。
新しい種類の老人ホームで「ケア付きマンション」というもので、ケア付きマンションは集団での暮らしに抵抗感が大きい方の老人ホームで、分譲か賃貸マンションに緊急通報や食事のサービスを付加した老人ホームなのですが、介護が必要になった時には、外部在宅サービス会社と契約をしますが、介護の必要度が進行した場合は、改たな介護施設への入居が必要になってきます。
新しいタイプの老人ホームが増えてきたことによって、これまでの有料老人ホームが利用しやすい料金体系となってきていますので、環境面よりも費用面を重視する場合には、従来型の老人ホームの利用も視野に入れられて、検討なされてはと思います。
介護付き有料老人ホームの種類とは
高齢化社会が急激に進んできている現状では、多くの企業がビジネスチャンスと見て有料老人ホーム業界に参入してきていますので、有料老人ホームがかつてのように高額な費用体系からかなり廉価になってきていて、個人の趣向ニーズに応えるべく、さまざまな老人ホームが登場してきています。
有料老人ホームの中で特に人気なのが、「介護型有料老人ホーム」なのですが、介護型有料老人ホームは介護がまだ必要のない人と介護が必要な人が共居できるスタイルで、老人ホーム自体が介護サービスを提供するため、個別に外部の介護サービス会社と契約する必要がないということがメリットに上げられていて、日常の生活全般にわたって包括的に支援をしてくれるため、今は元気でも将来的にも転居の心配が無く安心できるという点が人気なのです。
介護型有料老人ホームの三つの種類ですが、
ひとつ目は、グループケア型といわれているもので、老人ホーム施設の各階毎によって介護度を区分していて、自立出来る方、要身体介護の方、認知症患者の方、となっていますので、同じ介護状態の方たちで生活しているために、精神的な負担が少なく安心できるようですが、どうしても要身体介護にスタッフが集中してしまうといった、スタッフの配置にバラツキが起きてしまうという不満があるようです。
ふたつ目は、ユニットケア型といわれているもので、介護状況別に5人から9人の少人数のグループを組んで専任担当者が専門的なケアを行うスタイルをとっています。ユニットケアはグループ別にキッチンやリビング、浴槽が配備されていて、介護の状況に応じたケアが受けられ、認知症の患者さんに適しているようですが、入居者同士のトラブルが起きやすいというデメリットがあるようです。
三つ目は、混合型といわれているタイプで、介護の状況に関わらず、自立出来る人、認知症の人、身体介護が必要な人、見守りが必要な人などと、さまざまな状態の人が自分の好みの部屋を選んで入居できるタイプです。入居者同士の人間関係は、大きいグループで生活するため、比較的良好だということです。大きなグループになりますと入居者がお互いに助け合うようになるということのようですが、個別の状況に応じたきめ細やかな対応が出来にくいといったことがあるようです。
人気の介護付き有料老人ホームにも、それぞれメリットとデメリットがありますので、入居する時の身体の状態や精神的な状態、個人の趣向などを勘案して選ぶことが重要となってくるようです。
老人ホームの種類別のメリットとデメリットとは
老人ホームの種類別のメリットとデメリットですが、高齢化社会が進んできて老人ホームへのニーズに応えて、公的な老人ホームや民間の老人ホームでも様々な種類の老人ホームがでてきていますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。
介護老人福祉施設である特別養護老人ホームは、費用が安い反面、直ぐに入居が出来なく入居待機となる場合が多いようですし、ほとんどは相部屋となりますので、共同生活が苦手な方には敬遠されてしまっているようです。
老健といわれている介護老人保健施設は、ちょうど病院と自宅の中間的なリハビリ施設なのですが、入居の期間が3ヶ月程度のために、しばらくして退居することになりますので、一時的な介護施設という捉え方になります。
ケアハウスの場合は、原則的に個室ですので、食事サービスがついていますが、身の回りのことを自分でできるといった、比較的に自立できる人が対象になりますので、介護の必要度が高くなりますと退居しなくてはなりません。
グループホームの場合は、個室での入居が基本となりますが、食事や入浴は共同となり、軽度の痴呆症の方にとっては、家庭的な環境で適度な刺激となり、症状の進行を防止するメリットがあるようです。
有料老人ホームの場合は、民間企業が運営していますので個人の趣向ニーズや好みに合わせて選べるというメリットがありますし、参入企業が増えてきたために比較的利用しやすい価格体系になりつつあり、今後もサービスや価格が多様化することが予想されています。
老人ホームにはそれぞれにメリットとデメリットがありますので、これまでの老人ホーム型に加えて、新しいタイプの老人ホームについても検討項目に加えられてみてはいかがでしょう。
介護付き老人ホームガイドブック